人類の宇宙開発にとって欠かせないのが月面基地の建設。
月面基地ができれば、宇宙開発が一気に進展します。
それを目標としているのがアルテミス計画です。
ただし、計画は度々延期されており、実現までの道のりは前途多難。
この記事では、そんなアルテミス計画のスケジュールや参加国、日本人宇宙飛行士の参加についてご紹介します。
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アルテミス計画とは?
アルテミス計画とは、アメリカが出資する有人宇宙飛行(月面着陸)計画です。
人類が月へ行ったのは1972年が最後。(アポロ17号のミッション)
アポロ計画は月面探査が主なミッションでしたが、アルテミス計画では月面での持続的な駐留の確立が目的。
民間企業による月面経済の基盤作りも計画に含まれており、成功すれば人類の宇宙開発が一気に前進します。
また、火星への有人探査の前進基地という目的もあります。
この計画の第一段階となるアルテミス1は2022年11月16日に打ち上げ済み。
無人飛行ではありますが、月周回軌道への到達と6日間の月周回後、地球帰還までの安全性が検証されました。
なお、2021年4月17日、NASAは月着陸船の開発・運用にスペースX社を選定。
さらに2023年5月19日には、アルテミス5号の開発についてブルーオリジンと契約しており、少なくともそこまでは予算組みが終わっていると思われます。
アルテミス計画への参加国や日本人の有無は?
アルテミス計画には、NASAとNASAが契約している米国の民間宇宙飛行会社、そして欧州宇宙機関(ESA)、日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)、カナダ宇宙庁(CSA)、アラブ首長国連邦のムハンマド・ビン・ラシード宇宙センター(MBRSC)などが参加しています。
さらに2020年には、当時のトランプ政権が月での採掘についての新たな国際協定(アルテミス合意)を起草。
宇宙探査や宇宙利用に関する基本原則を定めたもので、アメリカ、オーストラリア、カナダ、日本、ルクセンブルク、イタリア、イギリス、アラブ首長国連邦、ウクライナ韓国、ニュージーランド、ブラジル、メキシコ、イスラエル、ルーマニア、バーレーンが署名しています。
アルテミス計画に参加する日本人
2020年12月9日、NASAはアルテミス計画の初期のミッションクルー候補者18名(9人が男性で9人が女性)を発表しました。
この18人は全員アメリカ人なのですが・・・
2024年、2人の日本人のアルテミス計画参加が発表されました。
日本が有人月面探査車を提供することへの見返りと思われますが、それでも日本にとっては大変な名誉。
アメリカによると、「日本人の月面着陸がなるべく早期に実現するよう考慮する」とのことで、1人目は2028年、2人目は2032年が予定されています。
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各アルテミスのミッション内容
2022年11月16日に打ち上げられたアルテミス1号では、オリオン宇宙船を月周回軌道に投入することと、6日間の周回軌道滞在、および地球に帰還する行程が検証されました。
打ち上げが何度も延期されるなど、幾多の問題があったものの、オリオンの帰還カプセルは無事に地球に帰還。
最終的に太平洋メキシコ沖に着水しました。(ただし、帰還後に耐熱シールドの損傷が想定以上であったことが判明)
アルテミス2のミッションは、アルテミス計画初となる有人飛行。
オリオン宇宙船に4人の宇宙飛行士が乗り、地球の周回軌道上で様々なテストを行ってから月を周回し、地球に帰還する予定です。
アルテミス3は、アポロ17号以来となる有人月面着陸を行う予定。
このミッションでは、先に有人着陸システム(スターシップHLS)が月軌道に投入されます。
その後、月面に降り立つ初の女性と有色人種を含む4人の宇宙飛行士をのせたオリオン宇宙船が月に送られ、HLSとドッキング。
2人がHLSに移動し、降下して月の南極付近に着陸する予定です。
さらに、月に着陸した2人は6.5日間を月面で過ごし、2回の船外活動を実施。
最終的に、月面からHLSが打ち上げられ、月の周回軌道で待機しているオリオン宇宙船とドッキングしてから地球に帰還します。
アルテミス4は、月周回軌道上の月軌道プラットフォームゲートウェイに向かう有人ミッションとなります。
月軌道プラットフォームゲートウェイとは、多国間で月周回軌道上に建設することが提案されている有人の宇宙ステーション。
事前に月軌道プラットフォームゲートウェイを構成する2つのモジュールが運ばれており、そこでの滞在がテストされるはずです。
なお、アルテミス5~7に関しては、月への有人飛行というだけで、ミッションの詳細は分かっていません。(2025年2月時点)
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アルテミス計画のスケジュールが延期!実現はいつ?
当初の計画では、2024年までに「最初の女性を、次の男性を月面に着陸させる」となっていました。
しかし、この計画は大幅に延期されています。
そもそも、2022年に打ち上げられたアルテミス1号自体が、様々なトラブルにより約3年遅れました。(当初の計画では2019年の打ち上げ予定だった)
さらに、新型宇宙船の開発において、改善すべき点が複数発生しました。
これらをうけて、2024年1月にNASAはアルテミス2以降の実施延期を発表。
この時点での新スケジュールは以下の通りです。
アルテミス1 | 2022年11月16日 | 無人の月周回ミッション(達成) |
アルテミス2 | 2025年9月 | 有人の月周回ミッション |
アルテミス3 | 2026年9月 | 有人の月着陸ミッション |
アルテミス4 | 2028年9月 | 有人の月着陸ミッション |
アルテミス5 | 2030年3月 | 有人の月着陸ミッション |
アルテミス6 | 2031年3月 | 有人の月着陸ミッション |
アルテミス7 | 2032年3月 | 有人の月着陸ミッション |
アルテミス計画が再延期
2024年12月5日、NASAはアルテミス2以降の再延期を発表しました。
この再延期スケジュールによると、アルテミス2は2025年9月から2026年4月以降へ、有人月面着陸を行うアルテミス3については、2027年半ば以降へ延期となっています。
再延期となった理由は、アルテミス1に使用されたオリオン宇宙船の耐熱シールドが、地球への大気圏再突入時に想定以上に侵食されていたことが判明したから。
NASAによると、大気圏再突入時の軌道を変更する必要があるそうです。
アルテミス計画による月面着陸実現はいつ?
実のところ、宇宙開発にスケジュールの延期はつきもの。
有人による月周回ミッションとなるアルテミス2も、2026年4月『以降』と発表されているだけで、具体的にいつになるかは分かっていません。
仮にこのアルテミス2で技術的な課題が発生すれば、アルテミス3への影響は必至。
「2027年半ば以降」という予定はさらに延期されることでしょう。
その場合、火星への有人飛行計画も延期される可能性が大。
2025年2月の時点でNASAは、「早ければ2035年に火星への有人飛行を実行する」と発表していますが、スケジュール的にはかなり厳しいように思います。
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アルテミス計画で宇宙人の存在は公表されるのか?
宇宙人・UFO好きの人にとって最大の関心事は、「アルテミス計画で宇宙人の存在が公表されるのか?」ということでしょう。
というのも、アポロ計画に参加した宇宙飛行士の多くが、月面や宇宙空間で説明がつかない不思議なものを目撃しているから。
たとえばアポロ11号で月に行ったバズ・オルドリンは、「正体不明の飛行物体がアポロ11号を何時間も追跡してきた」とテレビ番組で語っています。
また、アポロ14号のエドガー・ミッチェルは、「宇宙飛行士の多くがUFOを目撃している」「ロズウェルのUFO墜落事故は本当に起きた」と証言しています。
その他、宇宙飛行士が「月面のクレーター上にUFOが見える」と報告してきたと証言している元NASA職員もいるほど。
よって、アルテミス計画では宇宙人存在の決定的な証拠が得られるかもしれません。
もっとも、仮に月に宇宙人がいたとしても、その事実が公表されるかどうかは別の問題。
月面の画像はいくらでも加工できてしまうので、隠蔽することは容易です。
結局のところ、宇宙人存在の証拠が公表されるかどうかは、計画に参加している国の意向次第となります。
2025年の時点でアメリカは、「宇宙人存在の具体的な証拠は見つかっていない」というスタンスをとっているので、このままだと宇宙人存在の証拠が公表されることはないでしょう。
スペースシャトルがUFOを撮影していた
上層大気に関する様々なデータを収集するために1991年9月12日に打ち上げられたスペースシャトル・ディスカバリーは、UFOを動画におさめたと言われています。
UFO動画の撮影に成功したのは、スペースシャトルの後部貨物室に取り付けられていたカメラ。
画面中央上部に突如として光が現れ、それが急加速したり方向転換したりしているのです。
その動画がコチラです。(1:30頃に注目)
また、このミッションでは宇宙飛行士がヒューストンにあるNASAの管制センターに、「宇宙船に追いかけられている」と報告しています。
これは無線を傍受していた多くの無線マニアによって確認されていること。
アルテミス計画においてもこうした事件が発生し、それが偶然撮影されたり傍受されたりするかもしれません。
まとめ
この記事では、アルテミス計画についてご紹介しました。
当初は2024年を予定していた月面着陸。
それが延期の繰り返しで、2027年半ば以降となっています。
今後も延期が予想されるため、現時点ではいつ月面に着陸できるのか分かっていません。
とはいえ、スペースX社のスターシップをはじめとする宇宙船の改良は着実に進んでおり、人類が再度月面に降り立つのは時間の問題。
月面に日本人が降り立つ日が楽しみでなりません。
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